研究課題/領域番号 |
17H02951
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球惑星物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
武井 康子 東京大学, 地震研究所, 教授 (30323653)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | premelting / 粘弾性 / 非弾性 / 地震波減衰 / 地震波低速度域 / アセノスフェア / プレメルティング / 岩石非弾性 / 部分溶融 / メルト / 界面 / フェーズフィールドモデル / 粒界 / 部分溶融岩石 / 粒界滑り / 低速度域 |
研究成果の概要 |
岩石アナログ物質を用いた粘弾性実験のデータと、粒界の熱力学モデルに基づいて、上部マントルにおいても粒界プレメルティングの発生が期待されることを示した。粒界プレメルティングの効果を含んだ新しい非弾性モデルを海洋上部マントルに適用し、メルトが全くなくてもプレメルティングによってリソスフェアアセノスフェア構造が作られることを示した。さらに、メルト相が非弾性に与える影響を定量的に解明し、メルト相の影響も含むより一般的な非弾性モデルを完成した。さらに不純物が非弾性に与える影響を測定し、プレメルティング効果との差異を調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、メルトが全くなくてもプレメルティングによってリソスフェアアセノスフェア構造が作られることが示された。この成果は、上部マントルにおける地震波低速度域の存在を、僅かな量のメルトしか存在しないとする地球化学的観測結果と整合的に理解することを可能にするという点で非常に大きな意義がある。また、地震波特性という高周波域から、粘性という長いタイムスケールまでの超広帯域での岩石物性を、室内実験データに基づいて予測した点にも、大きな学術的進歩がある。
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