研究課題/領域番号 |
17H02954
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球惑星物理学
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研究機関 | 京都大学 (2019-2021) 国立研究開発法人防災科学技術研究所 (2017-2018) |
研究代表者 |
福山 英一 京都大学, 工学研究科, 教授 (60360369)
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研究分担者 |
山下 太 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 地震津波防災研究部門, 主任研究員 (90374165)
川方 裕則 立命館大学, 理工学部, 教授 (80346056)
溝口 一生 一般財団法人電力中央研究所, 地球工学研究所, 主任研究員 (50435583)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 断層摩擦 / 初期クラック / 破壊伝播 / 岩石摩擦 / 地震発生 / 岩石実験 |
研究成果の概要 |
断層長4mの長大岩石摩擦試験機を構築・稼働させ、地震の破壊開始と成長を模擬する実験を行った。初期クラックの生成から不安定すべりへの移行過程を精度良く捉え、臨界クラックサイズは、Uenishi and Riceの予測と整合的であることを確認した。また、初期クラック生成に至る過程において発生する前震の大きさはその場所における載荷速度と相関があり、前震発生のレオロジー的な性質をとらえた。また、断層長1.5mの大型岩石摩擦試験機の実験データを用いた解析により、前震の発生とスロースリップの発生は相補的であり、どちらが発生するかは、すべり面の不均質度合いに依存していることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、地震の破壊核生成と破壊伝播の研究は、理論的な枠組みに基づいた数値計算か、アクリルやプラスティックなどの擬似物質を使った実験しか行われてこなかったが、今回運用を開始した断層長4m長岩石摩擦試験機により、精度良く地震の初期クラックの形成から不安定破壊への移行プロセスを捉えることができた。特に、前震の粘弾性的な性質は、実際の岩石の性質を反映した結果であり、非常に重要な成果である。ここで得られた結果を、岩石摩擦の構成則に反映し、現実に近い環境を模擬できる大型数値シミュレーションに組み込むことで、将来の大地震発生シナリオの構築に貢献できるかもしれない。
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