研究課題/領域番号 |
17H02957
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
気象・海洋物理・陸水学
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
東 信彦 長岡技術科学大学, 工学研究科, 学長 (70182996)
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研究分担者 |
本間 智之 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (50452082)
高田 守昌 長岡技術科学大学, 工学研究科, 助教 (50377222)
東 久美子 国立極地研究所, 研究教育系, 教授 (80202620)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
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キーワード | 氷床 / 海面上昇 / クリープ / レオロジー / 人工氷 / 転位 / 不純物 / X線 / 氷床流動 / X線回折 / 微細粒氷 / アイスコア / 転位密度測定 / 氷 / 転位密度 / 雪氷 / 地球変動予測 / 力学特性 / 環境 |
研究成果の概要 |
海面上昇を左右する極地氷床の流動を氷の塑性変形で捉え、氷床中に見られる固体不純物がこの塑性変形に及ぼす影響を転位を介した塑性流動の観点で解析を試みた。この目的のため、市販のX線回折装置を低温で測定できるよう改造し、X線測定用の試料ステージもあわせて作製することで、クリープ変形にともなう転位密度の変化を測定できる環境を整えた。転位密度はmodified Williamson-Hallおよびmodified Warren-Averbach法を組み合わせて評価し、不純物がクリープ変形中に転位のパイルアップを促進し、これにより再結晶が優先的に起き変形が速く進むことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
氷の変形が転位を介した塑性変形により生じることは古くから知られていたが、クリープ変形にともなう転位密度を測定した例は報告されていない。我々は氷床を模擬した人工氷の作成技術を確立しており、更にシリカを不純物とみなした不純物氷も人工氷として作成する技術も確立している。氷は六方構造を基本とした多結晶組織を有し、極地の降雪がやがてその自重により氷へと変化し、氷床を作る。氷床には鉱物、塩、生物起源の不純物も含有されており、比較的大きな不純物の影響はこれまで知られていたが、我々は500nm以下の微細な不純物が氷床流動に及ぼす影響をin-houseの加速試験装置を用いて評価し、その役割を明らかにした。
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