研究課題
基盤研究(B)
地球と同じく強い固有磁場を持つ木星について研究した。木星の周辺にも磁気圏と呼ばれる領域が存在し、その中を木星の月(イオ衛星)がある。衛星イオには火山活動があり、火山から噴出したガスがイオンになることで、土星の輪のようなトーラスを形成している。そして、この火山の影響により、木星の自転周期が変わったり、木星から遠く離れた領域(木星半径の10-30倍程度の距離だけ、反太陽方向に離れた領域)から運ばれてくる電子の量が増えることが分かった。いずれも、前世紀から研究者が、その成否や存在を疑っていたことである。これらの結果は、日本と米国の人工衛星(ひさきとジュノ)のデータを総合的に解析することにより導いた。
最近の高等学校の理科(地学)の教科書に記述されている外惑星に関する項目は博物学的なものでしかなく、物理としては面白くない。今回の我々の成果は、単純な力学に置き換え理解することもでき、物理を得意とする高校生が、将来、宇宙科学や惑星科学を目指すきっかけとなる解りやすい惑星物理学の例を提示した。日本の宇宙惑星科学が欧米に引けを取ることなく存在感を維持するためには、日本の得意技術の精悦化にあることを証明した結果である。
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すべて 国際共同研究 (14件) 雑誌論文 (17件) (うち国際共著 15件、 査読あり 17件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 10件、 招待講演 1件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
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