研究課題/領域番号 |
17H03008
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
寺嶋 正秀 京都大学, 理学研究科, 教授 (00188674)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2018年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2017年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
|
キーワード | タンパク質反応 / 分子間相互作用 / 光反応 / 拡散 / 熱力学 / 拡散係数 / タンパク質 / 反応 / 時間分解 |
研究成果の概要 |
反応に伴うタンパク質中間体構造変化を時間分解で検出するため、時間分回転拡散係数法の開発を行った。金属錯体からの発光を用いて、大きなタンパク質の回転拡散係数を測定することに成功した。Lysozymeの種々の部位にシステイン残基を導入した変異体を作製し、そのシステインに蛍光色素をつけ、二次構造に変化がない部位を特定した。これらの変異体について、回転拡散係数の変性剤濃度依存性を明らかにし、変性過程での通説となっている2状態遷移とは違う過程を見出した。さらに、揺らぎ運動とその部位依存性を示した。また、時間分解並進拡散法で、タンパク質の反応に円二色性などでは検出できない構造変化を検出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質の機能発現を分子レベルで解明することは、生命科学や医学や薬学においても非常に重要なテーマである。このために、X線結晶解析を主とする構造解析が国家レベルの巨大予算で行われているが、そうした静的構造だけでなく動的特性の解明が反応機構を明らかにするために不可欠である。このために、種々の分光法が開発されてきたが、そうした分光法でも検出できない暗い過程が多く存在する。この難点を克服するために、ここでは時間分解並進拡散係数法とともに時間分解回転拡散係数法を提案し、そのシステム開発を行った。この研究は、多くの学術分野で役に立つ方法というだけでなく、医療や薬開発などの社会的に重要な分野に応用できる。
|