研究課題/領域番号 |
17H03011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
波田 雅彦 首都大学東京, 理学研究科, 教授 (20228480)
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研究分担者 |
豊田 和男 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 講師 (60347482)
阿部 穣里 首都大学東京, 理学研究科, 助教 (60534485)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 核磁気共鳴 / NMR / 相対論的量子化学 / 電子の電気双極子モーメント / 重原子化合物 / NMR化学シフト / QED補正 / 電磁気物性 / QED / 分子磁性 / 相対論効果 / 電子EDM / 同位体分別 / 核体積効果 / 相対論補正 / 電子相関 / ゼロ磁場分裂 / 無限次DK |
研究成果の概要 |
本研究において実施した主要な研究内容の概要は以下の通りである。 (1)電子の電気双極子モーメントdeに関連する分子物性である分子内の有効内部電場を相対論的量子化学計算で求め、有効内部電場が増強されるメカニズムを解析した。(2)原子核EDMの主要な要因の一つである核のシッフモーメント(NSM)に対する電子状態項の計算方法について精度検証を実施した。(3)分子物性の解析に適する自然摂動軌道(NPO)法を開発した。その方法を、表面増強ラマン散乱(SERS) 、置換ベンゼンの13C-NMR化学シフト、Pdナノ粒子に吸着したCOの赤外吸収強度、の3つ系に適用した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重原子を含んだ化合物の物性を電子の運動状態から始めて正確に計算するためには、ミクロな現象を扱う量子力学と高エネルギー運動を扱う相対性理論が必要となる。これらの扱う理論・方法が相対論的量子化学であり、重原子化合物の電子状態を計算する理論・方法はほぼ確立されつつある。しかし、分子物性については未だ未開発な部分が多く、本研究はこの部分の発展に寄与するであろう。 また、最近の電子材料には希少金属などの重原子を含む多種類の化合物が利用されており、これらの開発には前述のような計算手法が必須である。前述した計算やそれを利用した解析が容易に可能になれば、重原子化合物の材料開発に間接的に寄与するであろう。
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