研究課題/領域番号 |
17H03014
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 分子科学研究所 |
研究代表者 |
成島 哲也 分子科学研究所, メゾスコピック計測研究センター, 助教 (50447314)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2017年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | キラリティ / 偏光 / ナノ光学 / 近接場光学 / 円二色性 / 分光分析 / 走査プローブ顕微鏡 / 表面・界面物性 / プローブ顕微鏡 |
研究成果の概要 |
分子集合体等の物質が内部にキラルな構造を有する場合,キラル分子と同様に,円二色性(CD)を示す。一般にこのような試料は異方性をもち,そのCD測定では,真のCD信号に直線二色性や複屈折性による信号が重畳し,測定の障害となる。我々は,この影響を原理的に受けにくい円偏光変調方式を採用することにより,信頼性の高い顕微CD測定が可能なシステムを開発してきた。キラル指向剤によって分子スケールの配位を制御されたマイクロ結晶微粒子の分析では単一粒子レベルで100%に近い高いエナンチオマー過剰率を有することが示された。また,生体等の不透明な試料への分析に適用するべく反射・散乱光からのキラリティ分析も可能とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で発展させたキラリティの分光分析イメージングにより,分子単体だけでなく,それらの集合体や複合体がナノからマイクロまでのスケール階層に拡がり形成する,キラルな構造,即ち,分子レベルよりも少し粗視化したキラリティの視点で,物質や生体の本質を見定めることを目指して研究を進めてきた。これまでに,信頼性の高いイメージング分析手法が確立されつつある。本分析手法の高速化を実現し,反射・散乱光による高分解能な分析を可能とするよう深化させることにより,キラリティの動態やキラルな系の過渡的な応答から生体機能や疾患が発症するしくみを探ることも可能になると考えられ,今後もさらに研究を進める意義があると考える。
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