研究課題/領域番号 |
17H03017
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮本 和範 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 准教授 (40403696)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
|
キーワード | 超原子価 / 塩素 / ハロゲン / アリール / ビニル / 立体特異的 / 求電子 / カチオン / 求核置換 / 脱離能 / 高反応性中間体 / 求核置換反応 / アリールカチオン / 求電子置換反応 / 三価 / 有機化学 / 元素化学 |
研究成果の概要 |
超原子価ヨウ素化合物は、その高い反応性と安全性を併せ持つ優れた酸化剤、求電子剤であるため、現代有機化学において幅広く活用されています。一方、同族の臭素および塩素の超原子価化合物に関する研究は、実用的な合成法が無く、これまでほとんど存在しませんでした。今回我々は、超原子価塩素化合物:ジアリール、およびビニルクロランの高効率合成法を確立し、それらが、きわめて優れた求電子的アリール化、ビニル化試剤としての能力を有することを明らかにしました。今回解明された、超原子価塩素化合物のさまざまな性質は、典型元素の未踏領域に光を当てる価値の高いものであると同時に、合成化学的にも広く活用が期待されるものです。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究で合成することができた超原子価塩素化合物は、いずれも非常に高い反応性を示し、その化学的性質の解明の過程では、これまで進行しなかった種々の化合物のアリール化、ビニル化反応を発見することができた。これらの多くは超原子価塩素以外では進行せず、置換基の脱離能を極限まで高めることによってはじめて発見できたものである。学術的意義としては、化学全体の土台を支え応用研究を加速する学理であると同時に、社会的見地からは、教科書の記述を書き換え、人類全体に貢献できる知見を提供した研究と考えられる。
|