研究課題/領域番号 |
17H03022
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
安倍 学 広島大学, 理学研究科, 教授 (30273577)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2019年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2018年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2017年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | ケージド化合物 / 近赤外光 / 2光子励起 / 生物活性物質 / 光解離性保護基 / 近赤外2光子 / ドラッグデリバリー / 生理活性物質 / 2光子励起反応 / 2光子吸収 / クマリン / スチルベン / 2光子吸収 |
研究成果の概要 |
本研究では,比較的高い二光子吸収断面積を有するπ拡張型クマリン発色団を基盤とするD-π-D型ケージド安息香酸の設計・合成を行い,その光反応性について調査を行った.その結果,50%程度の収率で安息香酸が得られ,クマリン由来の生成物として4種類の生成物の単離に成功した.また,光照射前後で骨格変化が期待できるインデン骨格をデザインし,そのケージド安息香酸の合成を行い,その光化学的性質および光解離反応による安息香酸の発生とその反応機構について調査を行なった.その結果,時間経過と共に定量的に安息香酸が放出される過程が1H NMR により確認され,効率的なアンケージングが達成された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生理活性物質が生体内組織の「どの場所」で「どのように」機能するのかを明らかにする研究は,生命現象の解明に直結し,人類が直面している疾患に対する薬剤の開発に貢献でき,豊かな社会の形成とその持続的な発展に寄与する.本研究では,「近赤外領域の2光子を効率よく吸収する新規光解離性保護基(PPG)」を開発し,細胞毒が低い近赤外領域の光を使用可能なPPGの開発は、生体試料の深部において高い解像度での生理活性物質(=薬剤)の放出を実現する.研究期間内に,ヒトの記憶と学習に関与する神経伝達物質や抗がん作用のある薬剤を特定の場所で人工的に発生させることができる治療システムの構築に寄与する.
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