研究課題/領域番号 |
17H03055
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小澤 文幸 京都大学, 化学研究所, 名誉教授 (40134837)
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研究分担者 |
脇岡 正幸 京都大学, 化学研究所, 助教 (50598844)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2017年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 直接的アリール化重合 / 混合配位子触媒 / π共役系高分子 / 共役系高分子 |
研究成果の概要 |
C-H結合の活性化を利用するパラジウム触媒直接的アリール化重合(DArP)は,π共役系高分子の簡便合成法として注目されている.しかし,DArPでは,所望とするC-H結合以外でC-C結合形成が起こり,ポリマー鎖に分岐や架橋が生じて生成物が不溶化することがある.本研究では,P(2-MeOC6H4)3にTMEDAを組み合わせた,我々独自の混合配位子触媒を用いることにより,ポリマー不溶化の問題を劇的に改善できることを明らかにした.さらに,混合配位子触媒を用いて合成されたポリマーが,従来法である右田-Stille型クロスカップリング重合の生成物と,同等以上の有機電子デバイス特性を示すことを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機電子デバイスの基盤材料であるπ共役系高分子の多くは,現在,右田-Stille型クロスカップリング重合により合成されているが,合成に多くの工程を要し,高毒性の有機スズ化合物が副生するため,工業化には不適とされている.その解決策として直接的アリール化重合(DArP)が注目されているが,標的としないC-H結合の活性化に伴う分岐と架橋の発生が問題となっている.我々は,二種類の補助配位子の機能分担により触媒活性と反応選択性の両立を図る混合配位子触媒を開発し,この問題に抜本的な解決策を示した.高性能触媒の開発に基づく本研究の成果は,有機電子デバイスの開発研究にさらなる進展をもたらすものと期待される.
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