研究課題/領域番号 |
17H03142
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
赤坂 大樹 東京工業大学, 工学院, 准教授 (80500983)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2017年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | アモルファス炭素膜 / 水素 / 熱分解 / 耐熱性 / DLC膜 / レーザー / 脱離反応 / ドーピング / 昇温脱離 / 脱離ガス分子 / ダイヤモンド状炭素膜 / 昇温脱離法 |
研究成果の概要 |
ダイヤモンド状炭素(DLC)膜はsp3とsp2結合性の炭素及び水素からなるアモルファス炭素膜の総称である.DLC膜の構造と膜の耐熱性の関係を評価し,DLC膜の熱分解反応過程から,耐熱性の向上指針を得る事を目的とし,各種構造を有するDLC膜を準備して,各膜の構造を把握した上で加熱時に脱離してくる脱離分子の温度依存性とその際の膜のsp2/sp3結合性炭素比の変化を評価した.その結果,熱分解はDLC膜の初期構造が均一である場合には加熱によって均一に進行し,400℃程度で水素脱離が始まり,その後,炭化水素の脱離が起きる事が示された.このため耐熱性を決める因子として膜内の水素が重要である事が示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ダイヤモンド状炭素(DLC)膜の熱分解過程が膜の水素量に大きく依存し,400℃程度で水素脱離が始まり,800℃程度で炭化水素成分の脱離が起きる事を本研究の結果,明らかにでき,使用温度によって適切な膜構造を示す事ができた.これらは例えば切削等の高温での使用に耐えるDLC膜の構造を示す事となり,DLC膜の適用環境の最適化に貢献する.更にDLC膜の熱分解挙動に膜内部の水素が大きく影響している事から,この水素の脱離を抑制する成分のDLC膜への添加による耐熱性の向上の可能性を示す事ができ,今後のDLC膜の高機能化への基礎的要素を得ることができた.
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