研究課題/領域番号 |
17H03166
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
設計工学・機械機能要素・トライボロジー
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
八木 和行 九州大学, 工学研究院, 准教授 (50349841)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
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キーワード | 弾性流体潤滑 / FT-IR / 固化 / アルコール / 吸収スペクトル / その場観察 / トライボロジー / レオロジー / 油膜厚さ / 油膜形状 |
研究成果の概要 |
本研究では,一万気圧程度の高圧力場となる弾性流体潤滑膜の固化現象をその場でかつ,分子スケールで明らかにするための研究を行った.固化膜の分析方法にはフーリエ変換赤外分光光度計を採用した.潤滑油には脂肪アルコールの1-dodecanolおよび,合成油であるPoly-alpha-olefin (PAO)を用いた.その結果,1-dodecanolの場合,潤滑膜の吸収スペクトルは低温で固体化した吸収スペクトルと同様の形状を有していた.一方PAOの場合には吸収スペクトルは液相の形状と同様であった.以上のように,弾性流体潤滑膜の固化現象を分子スケールの立場から明らかにすることができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
弾性流体潤滑状態は基本的かつ基礎的な潤滑状態であり,潤滑中の摩擦損失やトラクションドライブのような動力伝達は弾性流体潤滑状態で起こる現象である.このため,弾性流体潤滑状態は,動力損失の予測や低減,そして機械の性能予測のために明らかすべき重要な研究対象である.本研究で対象とした潤滑膜の固化現象は,これまで推測の域を出ていなかったものである.しかし,本研究で行った分析により初めて固化膜の出現をその場で観察することに成功した.本研究で得られた成果は固化膜の分析方法の確立でもあり,他の潤滑油にも用いることができるため,学術的意義は大きく,今後の弾性流体潤滑状態での固化現象の理解につながるものである.
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