研究課題/領域番号 |
17H03242
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松浦 祐司 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10241530)
|
研究分担者 |
片桐 崇史 富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (90415125)
木野 彩子 東北大学, 医工学研究科, 学術研究員 (30536082)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2018年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2017年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
|
キーワード | 血糖値測定 / 赤外分光 / 量子カスケードレーザ / 中空光ファイバ / 赤外分光法 / ATR分光 / ATR分光 |
研究成果の概要 |
赤外吸収分光法に基づく非侵襲血糖値測定法において,複数の単一波長量子カスケードレーザ(以下QCL)を用いたシステムの開発を行った.まずグルコース分子の吸収波長のひとつである1152cm-1と,吸収が現れない波長1186cm-1の2つの波長を選択した.その後,これらの波長の2つのQCLを用いたシステムを構築して口唇の吸収スペクトルを測定したが,測定値のばらつきを低減するために,プリズム面上における光電力分布の不均一性を解消するように,入射光の広がり角を拡大し,さらに入射角を減少させた.その結果,繰り返し測定時のばらつきが大きく減少し,ヒト血糖値と光学吸収値との間に相関が見られるようになった.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,大型の分光装置によって得られる従来の連続的なスペクトルではなく,離散的な複数の波長での吸収値のみから血糖値を導きだす手法を見出した.本研究で光源として使用した量子カスケードレーザは,小型化にはきわめて有利であり,その製造コストは,将来,飛躍的に低減されることが期待できる.そのため,本研究の成果により,今後は小型かつ安価な実用的な無侵襲血糖値測定システムの実現が期待される.非侵襲測定法が確立されれば,簡易なスクリーニングが可能となり,重症化以前にはほぼ症状が現れない早期の糖尿病を検出し,爆発的に増加しつつある患者数の増大を抑制することに貢献するものと考えられる.
|