研究課題
基盤研究(B)
最近、タンパク質を中心とした生体分子にかかわる現象を解明する強力な手段として単一分子計測が注目されている。本研究の目的は、ナノ構造を有する微細トランジスタバイオセンサーを用いて空間及び時間分解能に優れた単一分子計測を実現し、タンパク質とDNAの相互作用におけるダイナミクスを詳細に解明する事である。ナノワイヤ電界効果トランジスタバイオセンサーのSiナノワイヤ部分及びSi単一電子トランジスタバイオセンサーのクーロン島部分の作製を試みた。更に研究が計画通り進まない場合に備えて、有機系材料やカーボン系材料を用いたナノ構造を有するバイオセンサーの作製に関する探索的研究を行った。
本研究は生命現象を深く理解する意義を持つだけでなく、健康で快適な社会の形成にも大きく貢献する意義を持つ。特に有機系材料やカーボン系材料を用いたナノ構造を有するバイオセンサーの作製に関する探索的研究においては、有機電子線レジストにフラーレンを混合させて電気伝導性を持たせる検討を行った。この方法を用いると、電子線露光と現像のみの非常に簡単なプロセスで電気伝導性ナノ構造が形成できるので、高感度なバイオセンサーが非常に簡便に作製できる可能性が有り、学術的にも社会的にも意義がある。
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すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)