研究課題/領域番号 |
17H03293
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造工学・地震工学・維持管理工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
横田 弘 北海道大学, 工学研究院, 教授 (50344312)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 廃棄漁網 / リサイクル / ナイロン繊維 / コンクリート構造物 / 補強材料 / 性能回復 / 力学性能 / 耐久性 / 補修材料 |
研究成果の概要 |
廃棄漁網をリサイクルしたナイロン繊維のコンクリートの補修・補強材としての活用可能性を実験的に検討した。ナイロン繊維はコンクリートの圧縮強度を低下させるが、曲げ性能を改善させることを明らかにし、曲げ荷重下でのエネルギー吸収能力の増加を数値的に評価した。さらに、漁網の形状を活かした#状とすることが、最も有効な使用形態であることを示した。また、塩化物イオン浸透抵抗性や凍結融解抵抗性を向上させ、劣化の進行を抑制できることも明らかにした。このように、廃棄漁網をリサイクルして短繊維としてコンクリート補強材に利用できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
素材自体の力学性能が他の一般的な有機繊維と比較して十分ではないリサイクルナイロン繊維をコンクリート補修・補強材として用い、特にコンクリートの引張性能や耐久性を向上できる可能性が示されたことで、今後さらなる研究や実用化に向けた検討および技術開発が期待できる。このことは、有害物質を発生させるため焼却処分が難しいとされる廃棄漁網を回収してリサイクルするための選択肢を増やすこととつながり、海洋生物や海洋環境に与える悪影響を低減させ、地球環境の保全や温暖化の防止にも意義がある。
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