研究課題/領域番号 |
17H03305
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地盤工学
|
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
前田 健一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50271648)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
|
キーワード | 河川堤防 / パイピング / マルチスケール / マイクロメカニクス / 噴砂 / 漏水 / 局所化 / 液状化 / 複層構造 / 限界流速 / 透水係数 / 水防 / 浸透破壊 / 動水勾配 / 豪雨・洪水 / 浸透 / 高水位継続時間 |
研究成果の概要 |
頻発する激甚洪水被害を軽減するために、長大なインフラである河川堤防の様々な変状の発生から発達、破堤に至る過程の統一的メカニズムを模型実験、粒子ベースの数値解析、事例分析を用いて解明した。また、浸透履歴による堤防の劣化を考慮し、変状の形態や大きさに及ぼす水位波形・履歴と基礎地盤の複層性など堤防の構造特性との関係を明らかにした。変状発生から破堤に至るダイナミクスを土粒子~土塊~層~構造物のマルチなスケールなメカニズムに基づいて示すとともに、弱部抽出方法の提案や破壊抑制としての水防工法を科学的に明らかにした。力学ベースの簡易な点検フローも提案することができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パイピング現象は、土質力学の伝統的問題で局所動水勾配を基に発生条件が算定され、その発達は水みちが短くなることが原因として定性的に説明されてきたが、その発達のダイナミクスは未解明であった。本研究によって、土粒子から構造物レベルまでのマルチスケールの相互作用に着目することで噴砂動態・変状の発生・発達・破堤までの過程に統一的解釈の一端を与た。固体・液体の両面性が現れる現象は理学・工学の様々な研究分野で難題とされている中で、本成果は高い学際的波及効果が見込まれる。さらに、外力履歴と堤防特性を一体で堤防の応答を理解できたことは、洪水対策技術の革新と効率的な維持管理に繋がり、社会的・経済的貢献度が高い。
|