研究課題/領域番号 |
17H03376
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性・材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
北上 修 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (70250834)
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研究分担者 |
岡本 聡 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (10292278)
菊池 伸明 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (80436170)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 永久磁石 / 磁化反転 / 保磁力 / 磁壁 / 粒界 / 磁壁移動 / NdFeB / ナノコンポジット / 単一粒子 / 反転核生成 / NdFeB磁石 / 幾何形状 / 反磁場 / NdFeB / 磁石 / 局所反磁場 |
研究成果の概要 |
NdFeBは最高性能を有する磁石として,電気自動車など様々な先端技術に活用されている.しかし高い動作温度における保磁力低下により磁石性能は劣化するため,一層の保磁力向上が切望されてきた.本課題では,NdFeB磁石の磁化反転過程の研究を通じ,保磁力向上の指針を確立することを目的とする. NdFeB磁石を単磁区サイズまで微細化し,そこで起きる磁化反転素過程を高感度磁化検出技術で調べた.その結果,磁化反転は磁壁移動で進行し,保磁力は結晶粒界における磁壁ピニングに支配されることがわかった.さらに実験と理論より,粒界の非磁性化により粒子間結合を低減することが保磁力増強に有効であることを実証できた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低環境負荷の先端技術を支える材料としてNdFeB磁石は重要な役割を果たしている.それらのエネルギー利用効率向上には,一層の保磁力増強が切望されている.本研究では,各種先端技術を組み合わせることにより,NdFeB磁石内で起きる磁化反転の素過程を詳細に調べ,その保磁力が結晶粒界の磁壁ピニング力に支配されることを初めて明らかにした.保磁力に及ぼす粒界制御の影響については長年議論されてきたが,本研究はその重要性を初めて実証したものである.この成果に基づけば,粒界を非磁性化に向かわせる元素添加もしくは組織制御プロセスの最適化により,さらなる高保磁力化を実現できる可能性がある.
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