研究課題
基盤研究(B)
本研究では、バイオデバイス・創薬・燃料電池などの開発に必要不可欠な精密液体制御・操作の革新を目指し、微細構造流路の動的濡れ挙動を駆動力とした省エネルギープロセスの開発および環境応答型液体操作の実現を試みた。その結果、1)生物のもつ特異な液体操作表面を模倣した流路構造を作製し、2)表面化学組成を制御するために刺激応答性分子を表面修飾し、3)微細構造と表面化学組成の制御により動的濡れ挙動を環境応答性させ、環境処理に有用な液体分離プロセスや創薬に結びつく微量反応場などの精密な液体操作の実現した。
本研究はこれまでに無い概念を利用した新規材料開発であると言える。これまでの液体分離技術は、ろ過膜や吸着・膨潤材を使用した使い捨てシステムが多く、今後のエコ社会に対応しているとは言い難い。本成果は、エコプロセスのモデルとして、生物や植物のもつ液体操作システムを利用している。生物や植物は環境に応じて多様に進化や退化を繰り返し、生存に必要な多様な機能を創生している。いかにエネルギーの消費を少なく機能を生みだしているかである。フナムシ模倣液体輸送プロセスは、表面構造の違いのみを利用して液体を分離する新規プロセスとなりうる。
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10.1016/j.colsurfa.2018.02.023