研究課題/領域番号 |
17H03436
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属・資源生産工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野瀬 嘉太郎 京都大学, 工学研究科, 准教授 (00375106)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2018年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 化学ポテンシャル / 反応拡散 / 蒸留 / ヘテロ界面 / 単結晶 / 二次元材料 / カルコゲナイド / 化学ポテンシャル図 / 近接昇華法 / バルク結晶 / 太陽電池 / 蒸気圧 / ドーピング / 硫化すず / 硫化 / 成膜手法 |
研究成果の概要 |
本研究では化学ポテンシャルを積極的に制御した半導体成膜プロセスの検討を,SnSを例として行った。Sn/MoS3積層膜を熱処理することで硫黄がMoS3側からSn側に拡散してSnSが得られるが,SnSの高い蒸気圧のため昇華してしまう問題が残った。一方,Zn/SnS2積層膜を熱処理することでZnS/SnS界面を有する試料を得ることに成功した。これは化学ポテンシャル図から想定される反応であり,本研究で検討したプロセスが有効であることを示している。さらに本研究遂行中にSnSの高い蒸気圧を利用したプロセスも着想し,SnとSnSの混合物を蒸留することでバルクおよび薄膜のSnSを得る手法も確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,太陽電池や高速トランジスタなどへの応用が期待される硫化すず(SnS)の新しい作製方法を確立した。硫黄と錫の化合物にはいくつかの種類があり,これを作り分けることは従来困難であったが,本研究では化学ポテンシャル図を地図として作製条件を絞り込むことができた。これはほかの材料系にも適用可能な方法である。 一方で,本研究遂行中に蒸留を利用した簡便な作製方法も着想した。この方法で作製したSnSは高純度であり,薄膜だけでなくバルク単結晶の作製も可能であることを明らかにした。国内外の特許も出願済みである。
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