研究課題/領域番号 |
17H03502
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地球・資源システム工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大竹 翼 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (80544105)
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研究分担者 |
実松 健造 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (40462840)
申 基チョル 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 准教授 (50569283)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
2019年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | ニッケル / ラテライト / 化学風化 / 超苦鉄質岩 / スメクタイト / レアメタル / 鉄同位体 / クロム同位体 / ニッケルラテライト / 輝石 / 金属同位体 / コロイド / 蛇紋岩 / 風化残留鉱床 / 風化プロセス / 鉄コロイド |
研究成果の概要 |
化学風化の卓越するインドネシアのニッケルラテライト鉱床では、鉄とニッケルの移動度が高く、両者には正の相関がみられた。インドネシアでは上層中の鉄鉱物がニッケルの下層への移動を制限していると考えられる。また、ニッケル品位の高い風化断面においては上層部で顕著な鉄同位体比の低下が見られたため、上層の鉄の還元溶解に伴ってニッケルが下層へ移動・濃集したと考えられる。一方、ミャンマーの鉱床では鉄の移動量が高くないにも関わらず、下層において高品位のニッケル鉱石が形成していた。ミャンマーではスメクタイトが重要なニッケルのホスト鉱物となっており、スメクタイトの高い固定能が、高濃集の要因であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果よりインドネシアのような化学風化の卓越するニッケルラテライト鉱床では表層付近の鉄同位体比の低下から下層へのニッケルの移動・濃集の予測が可能であると考えられる。そのため、大規模に表土をはぎ取ることなく下層のニッケル資源を探査する新たな指標を見出すことができた。さらに、ミャンマーのような乾季の長い地域のニッケルラテライト鉱床ではスメクタイトが重要な鉱石であることが明らかになった。スメクタイトの生成には母岩が完全に蛇紋岩化していない超苦鉄質岩が必要であると考えられることから、これらの知見はャンマーのような地域での広域調査の際に有用である。
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