研究課題/領域番号 |
17H03503
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地球・資源システム工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
廣吉 直樹 北海道大学, 工学研究院, 教授 (50250486)
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研究分担者 |
伊藤 真由美 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (10339690)
タベリン カーリット 北海道大学, 工学研究院, 助教 (60626125)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
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キーワード | 酸性鉱山廃水 / 黄鉄鉱 / カテコール / 鉄 / チタニウム / アルミニウム / 保護被膜 / 酸化還元 / チタン / 錯体 / 被膜 / 電気化学 / 鉱山酸性廃水 / カテコール錯体 / 薄膜形成 / 金属イオン / 鉄イオン |
研究成果の概要 |
酸性鉱山廃水の発生原因となる黄鉄鉱の酸化溶解を防止する新しい技術として、金属イオン錯体を用いて鉱物表面に保護被膜を生成するキャリアマイクロエンカプセレーションについて研究した。鉱山の操業現場で入手・利用しやすいAlやFeイオンのカテコール錯体を用いた新規の手法を電気化学実験や表面分析などにより検討し、保護被膜の生成と黄鉄鉱酸化抑制の効果を確かめた。2種類の金属イオン(TiとFeイオン)のカテコール錯体を共存させると、どちらか一方の錯体を用いた場合よりも耐酸性に優れた被膜が生成した。この被膜は鉱物表面を被覆して溶存酸素の還元反応の速度を低下させ、黄鉄鉱の酸化溶解を抑制した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炭鉱や金属の鉱山開発に際して、鉱床中の黄鉄鉱が露出して空気(酸素)や水に曝されて酸化溶解すると、硫酸が生成して共存鉱物から有害な重金属類を溶かし出す。このようにして発生する酸性鉱山廃水は,対策が講じられない場合には鉱山周辺の水や土壌を汚染して深刻な環境問題を引き起こす。ひとたび酸性鉱山廃水が発生すると中和処理などの水処理を鉱山の休廃止後も長年に渡って継続する必要があり,大きな経済的損失を招く。本研究は、鉱山酸性廃水発生の原因となる黄鉄鉱の酸化溶解反応を抑制する新しい方法を提案して、その効果を検証しており、鉱山開発に伴う環境問題を解決し、鉱物資源の持続的な供給システムを構築することに寄与する。
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