研究課題/領域番号 |
17H03518
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
沖田 泰良 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (50401146)
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研究分担者 |
鈴木 克幸 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (10235939)
増田 昌敬 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (50190369)
Liang Yunfeng 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任研究員 (70565522)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 転位 / 結晶粒界 / 分子シミュレーション / マルチスケールモデル / 構造材料 / 照射損傷 |
研究成果の概要 |
本研究では、分子動力学(MD)法と有限要素法(FEM)の計算領域境界に二重解像度要素(DRE)を配置することで、原子論的解析と弾性解析を連成させる手法を開発した。DREは、周囲のFEM要素に対しては要素として、MD領域の原子に対しては原子集団として振る舞うものである。DREを導入することで不必要な制約条件を排除しつつ両計算手法を適切に繋ぐことが可能となった。 開発した手法を用いて複数転位と結晶粒界の相互作用に関する計算を行った。複数の転位が存在するすべり面近傍と結晶粒界近傍にMD領域、周辺部分にFEM領域、境界にDRE領域を配置し、外部応力印加下での隣接結晶粒への転位の伝播過程等を解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
開発した新手法は、MD法のみの従来型計算と比較して数千倍以上の高効率を有しつつ、且つ同等の精度を保持している計算手法である。本手法によって、これまでの手法では不可能であった空間スケールを対象として、原子論的取り扱いを用いた材料挙動予測が可能となった。今後の発展的適用として、照射下に於ける延性低下、破壊靭性劣化のモデル化が挙げられる。特に、軽水炉高経年化で最も大きな課題の1つである照射脆化を伴う圧力容器鋼、及び地震等の過大荷重負荷に於ける構造材料の健全性等の課題に対して、計算科学に基づいた評価手法を提供しうることも期待される。
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