研究課題
基盤研究(B)
電離放射線照射によって銀活性リン酸塩ガラスに誘起される銀関連の吸収帯を紫外光(UV)で励起することによって発せられる蛍光―ラジオフォトルミネッセンス(RPL)―を用いた線量計としての応用開発と物理的探究を通して更なる検出器としての高性能化を目指した.具体的には(1)X線照射による深さ方向のRPL強度のイメージングと蛍光核飛跡検出器 (FNTD)としての実証,(2)ミクロンオーダーに集束したプロトンビームでガラス中に書き込んだマイクロパターンの1光子および2光子励起共焦点顕微鏡による可視化,(3)銀蛍光ガラスと光ファイバーを結合した可変周期(数秒から数分)で動作するシステムを開発した.
本研究で開発した銀蛍光ガラスを用いた各種応用は,これまでこの材料単独による個人被ばく線量計,環境放射線検出器および医療用線量計としての使用のみならず,各種電離放射線の蛍光核飛跡検出器として,また重粒子線によるマイクロパターンの書き込みとフェムト秒レーザー多光子顕微鏡とを組み合わせた可視化はバイオ分野,光デバイス分野への応用も可能である.さらに銀蛍光ガラスと光ファイバーを結合した可変周期で動作するシステムは,新たな放射線モニターとして適用可能である.例えば,地表面ならびに地中のガンマ線量の変化を時々刻々モニターリングが可能な放射線検出器システムとしての実用化が期待できる.
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Japanese Journal of Applied Physics
巻: 57 号: 2S2 ページ: 02CC01-02CC01
10.7567/jjap.57.02cc01
120006464081
巻: 57 号: 10 ページ: 106402-106402
10.7567/jjap.57.106402
210000149727