研究課題/領域番号 |
17H03550
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
榎本 秀樹 神戸大学, 医学研究科, 教授 (00360511)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2017年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 細胞移動 / 腸管神経系 / RETチロシンキナーゼ / ヒルシュスプルング病 / 細胞極性 / 細胞接着 / 神経発生 / パターニング / RET / 腸菅神経系 / 細胞内シグナル伝達 / 神経分化 / 神経回路形成 / 発生・分化 / シグナル伝達 / 細胞・組織 / 生理学 / 神経栄養因子 |
研究成果の概要 |
網目構造を作る移動様式(網状細胞移動)は、さまざまな組織形成に認められ、網状細胞移動の破綻は先天的組織形成異常を導く。しかし網状細胞移動を制御する分子機構は明らかではない。我々が作製したRET9-Y1015Fマウスでは特定の細胞内シグナルが変調することにより腸管神経前駆細胞(ENCC)の網状細胞移動が破綻し、腸管神経系の欠損が誘導される。本研究このシステム用い網状細胞移動を制御するシグナルの同定を試みた。リン酸化プロテオミクス解析と遺伝子改変マウスを用いた解析で、PLCgammaのシグナル経路とRETのアイソフォーム特異的な細胞内シグナルが協調して網状細胞移動を制御している可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
網状細胞移動は血管、気管、腺など多様な器官の発生過程で認められる現象で、この分子機構が解明されれば器官発生の原理の理解に新たな扉を開くことが出来る。また、腸管神経前駆細胞の網状移動の障害は先天性の腸管神経系欠損であるヒルシュスプルング病の病態誘導機構の理解にもつながる。本研究では、PLCgammaのシグナルとRETのアイソフォーム特異的な機能が協調して網状細胞移動を誘導していることが示された。RETにはアイソフォームにより下流の細胞内シグナルに違いがあり、今後、この異なるシグナル経路を詳細に調べることで網状細胞移動を制御する分子を同定することが重要であり、現在解析を進めている。
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