研究課題/領域番号 |
17H03552
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
野村 真 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10323007)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2017年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 大脳皮質 / 外套 / 神経前駆細胞 / Sonic Hedgehog / Wnt / 進化 / 神経細胞移動 / Wntシグナル / 羊膜類 / 相同形質 / ヘテロトピー / DVR / Sonic hedgehog / 扁桃体 / 哺乳類 / 発生 / 領域化 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、哺乳類と非哺乳類(爬虫類、鳥類)の大脳初期発生過程の定性的、定量的な比較解析を行い、種に固有の大脳外套構造を生みだす発生学的基盤を明らかにすることを目標とした。本研究計画の推進の結果、以下のような成果を得ることができた。1)哺乳類、爬虫類、鳥類外套を構成する神経細胞サブタイプの比較を行なった結果、哺乳類大脳皮質の層特異的な神経細胞サブタイプの分化に関わるシス調節領域の種間差異を同定した。2)羊膜類外套領域の形態的多様性にShhシグナルが関与していることを発見した。3) 背側外套領域の発生過程において、移動中の神経細胞の形態変化とWntシグナルの種間多様性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大脳皮質の構造と機能については神経解剖学や神経科学の教科書にも詳細に記載されているが、その進化的起源については長年多くの研究者が議論を続けてきた。本研究は哺乳類大脳皮質の進化過程を細胞・分子レベルで検証したものであり、我々の脳の成り立ちやその進化的由来に対する新たな知見をもたらすものである。また本研究で明らかとなった哺乳類独自の脳発生過程の多くは哺乳類大脳皮質の正常な発生に不可欠なプロセスであるため、本研究の成果は大脳皮質の先天性疾患の原因に関する進化医学的な理解に貢献することが期待される。神経科学におけるこうした進化の研究成果は生命科学の広範囲における研究基盤を提供する。
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