研究課題
基盤研究(B)
V-ATPaseは、A3B3複合体でATPを加水分解し、軸DF部分の回転エネルギー変換を介してイオンを輸送するイオンポンプである。我々は、腸球菌A3B3複合体の結晶構造を明らかにし、高速原子間力顕微鏡(高速AFM)によりA3B3複合体がATPアナログ依存に一方向へ回転運動することを見出した。本研究では、A3B3複合体が一方向に回転運動する分子機構の解明を目的に、ADP結合型およびATP結合型A3B3複合体やその変異体の結晶構造と生化学的性質を明らかにした。得られた結果を総合して、A3B3複合体の分子機構モデルを提案した。
本研究よるA3B3複合体の分子メカニズムの解明は、V1モーターの協同的な反応機構の根本的な理解に重要であるばかりでなく、その他の分子モーターがもつ分子機構の一般原理の理解にも重要であると考えられる。また、V-ATPaseが関連するガン転移や骨粗鬆症などの重要な疾病原因の理解やその治療法についても進展することが期待される。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 4件、 招待講演 8件)
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