研究課題/領域番号 |
17H03655
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
申 惠媛 京都大学, 薬学研究科, 准教授 (10345598)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
|
キーワード | 生体膜 / フリッパーゼ / 脂質二重層 / P4-ATPase / ホスファチジルセリン / 細胞極性 / エンドサイトーシス / 細胞・組織 / 脂質 |
研究成果の概要 |
細胞膜においてホスファチジルセリン(PS)を脂質二重層のサイトゾル側にフリップするATP11Cの活性調節メカニズムを明らかにした。ATP11C-aアイソフォームのC末端細胞質領域がCaシグナルによるPKC活性化によってリン酸化されると、クラスリン依存的にエンドサイトーシスされる分子メカニズムを明らかにした。その結果、細胞膜のPSフリップ活性がシグナル依存的に調節されることを示した。一方で、ATP11CのC末端スプライスバリアントであるATP11C-bアイソフォームは、極性もって細胞膜に局在することを見出した。極性局在に必須なアミノ酸配列を明らかにし、局在決定メカニズムを示唆した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
定常状態の細胞膜において内葉に限局しているホスファチジルセリン(PS)は、アポトーシスを起こした細胞や活性化された血小板の表面に露出し、細胞除去や血液凝固のシグナルとなる。このように死にゆく細胞だけではなく、生細胞においても一過性にPSが露出されることが示されていた(例、免疫細胞や分泌細胞)。しかし、シグナル依存的なPSの一過的な露出と回復の制御メカニズムは不明だった。本研究では、シグナル依存的なPSフリッパーゼの活性調節メカニズムを初めて明らかにし、生細胞の一過的なPSの露出と回復のメカニズムを示唆した。本研究成果は、PS露出の制御による様々な生理現象を理解するための基盤となる。
|