研究課題/領域番号 |
17H03658
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
西村 隆史 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 上級研究員 (90568099)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2017年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 環境適応 / 組織成長 / 代謝恒常性 / 糖代謝 / キイロショウジョウバエ / 環境応答 / シグナル伝達 / 内分泌ホルモン / インスリンシグナル / ショウジョウバエ / 生理活性 / 発生・分化 |
研究成果の概要 |
我々ヒトの小児期を含め、多細胞生物の発育過程は、栄養状態といった外部環境の変化に応じて代謝適応することで、個体成長を実現している。生体の恒常性維持や組織成長には、循環する体液のグルコース濃度を適切に調節する必要がある。モデル生物キイロショウジョウバエを用いた遺伝学的解析により、多糖グリコーゲン代謝の組織特異的な飢餓応答と、グルコース恒常性における生理的意義を解明した。また、成長過程におけるグルコース恒常性の破綻は、器官サイズのばらつき(発育恒常性の低下)を引き起こすことを明らかにした。栄養環境の変化に対する生物の適応戦略とその生理的意義の一端が解明された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低栄養などの環境ストレスに対して柔軟に生存適応し、個体成長を実現する代謝システムを理解することは、多細胞生物が有する普遍的な分子基盤である恒常性の理解につながる。ヒトにおいて、器官サイスの対称性と認知症や生殖能力、知性といった生理機能との相関関係が指摘されている。また、ヒトとサルにおいて、妊娠糖尿病や高血糖といった病態生理は、子孫の発育安定性に影響することも報告されている。発育恒常性は、身体の健康状態に関わる可能性があるため、血糖恒常性と発育恒常性の理解は、様々な健康評価の遺伝学的な理解に貢献することが期待される。
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