研究課題/領域番号 |
17H03682
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐々木 洋 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (10211939)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2018年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2017年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 細胞競合 / エピブラスト / 多能性細胞 / 着床前胚 / マウス胚 / 品質管理 / Hippoシグナル / 細胞分化 / 品質管理機構 / 細胞間コミュニケーション / マウス初期胚 / 胚葉形成・原腸形成 |
研究成果の概要 |
正確性は発生の重要の特徴であるが、発生中の胚内の個々の細胞の挙動や状態には、ばらつきがあり、胚がどのようにしてばらつきを克服して正確に発生するのかは謎であった。本研究では、着床前マウス胚における多能性細胞組織であるエピブラストが形成される際に、細胞間でHippoシグナルのばらつきにより多能性因子の発現にばらつきが生じること、そして細胞競合という隣接細胞間のコミュニケーションにより、多能性因子の発現の低い低品質な細胞を細胞死により排除する品質管理機構が存在することを見出した。これは、発生における細胞分化のばらつきを克服して正確な発生を可能にする一つの仕組みであると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たちの体を作る発生という現象の正確性がなぜ担保されるのか、というのは大きな疑問であったが、本研究の成果は、細胞競合という隣接間の細胞間のコミュニケーションが、発生が内包する細胞分化過程の揺らぎを乗り越えて、正確な発生を可能にする一つの仕組みであることを、世界に先駆けて示したものであり、発生学の分野における重要な研究成果である。また、本研究は多能性細胞の品質管理機構が存在することを示したものであり、その仕組みを応用することにより、iPS細胞などの多能性細胞の品質管理機構の開発につながる可能性がある。
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