研究課題
基盤研究(B)
Mystファミリーヒストンアセチル化酵素は、遺伝子発現やDNA修復などに関与することが知られているが、その胚性幹細胞における機能は不明な点も多い。我々は、Myst複合体の共通因子であるMeaf6について、欠損胚性幹細胞を作成し、その機能を解析した。その結果、Meaf6の機能は胚性幹細胞の増殖に必須であった。一方で、Meaf6が存在しない状態でもMyst複合体は存在し、そのヒストンアセチル化酵素活性も維持されていた。これより、Meaf6はヒストンアセチル化制御以外の機能で、細胞増殖に関わっている可能性が示唆された。
Meaf6と他の遺伝子の融合遺伝子が、子宮内膜間質肉腫において見出されており、そのい癌遺伝子としての機能が推定されている。我々の研究は、Meaf6が細胞増殖制御に関わることを初めて明らかにしたものであり、今後の発がんとの関連性の解明に資するものである。
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Development
巻: 145 号: 6
10.1242/dev.157420