研究課題/領域番号 |
17H03693
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物分子・生理科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
寺島 一郎 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (40211388)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2018年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2017年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 大気CO2濃度の増加 / 光合成ダウンレギュレーション / 葉肉シグナル / 葉肉コンダクタンス / 糖センサー / 気孔 / 色素体機能 / 光合成 / シンクソース関係 / 老化促進 / システミック制御 / 部分操作 / 高CO2 |
研究成果の概要 |
高CO2条件下で起こりやすい光合成のダウンレギュレーションの原因は、葉における炭水化物の蓄積とされてきた。本研究では、シロイヌナズナやマメ科の作物を用い、高CO2条件や若い葉の摘葉処理により、非構造性の糖ばかりでなく構造性の糖の含量も増加し、それに伴い葉肉細胞の細胞壁が著しく肥厚すること、それにほぼ逆比例して、CO2の葉緑体への拡散コンダクタンスも減少することを明らかにした。 ツユクサの剥離表皮を葉肉に移植する実験系を洗練した。低CO2/光照射時には、葉肉から気孔への開口促進シグナルが、高CO2や暗処理時には、開口抑制/閉口促進シグナルがアポプラスト液相を拡散することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大気CO2濃度が上昇している、CO2は光合成の基質であるにもかかわらず、CO2濃度の上昇は光合成や植物の成長はそれほど促進しない。世界の人口増に見合う、安定した食糧供給を可能にするためには、高CO2環境で高い生産性を示す好CO2作物の創出は必須である。そのためには、まず、高CO2応答の全貌を分子生理学レベルで知る必要がある。本研究では光合成のダウンレギュレーションのメカニズムのうち、葉肉コンダクタンスの低下の原因をほぼ特定した。デンプンの蓄積ではなく、細胞壁の肥厚であった。また、気孔のCO2応答における葉肉シグナルの実在を証明し、その重要性を指摘した。
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