研究課題
基盤研究(B)
本研究では環境核酸(環境DNAおよび環境RNA)を用いて生物の行動や生理状態を把握する技術の開発を行った。その結果、環境DNAの増加が繁殖行動のマーカーとなりうること、環境RNAが検出可能であり、環境水中から細胞骨格関連遺伝子が多数検出されること、繁殖マーカー候補となりうるmRNAが環境中に存在することなどを明らかにした。環境核酸を用いて動物の生理状態や行動を検出可能であるとする報告はこれまでほとんどなく、特に野外で適用可能性を明らかにしたのは本研究が初めてである。これらの成果は今後の環境核酸分析の応用可能性を拡大するものであり、特筆すべきものであると考えられる。
環境DNAなどの核酸を用いることで生物の状態を明らかにできる技術開発に成功したことは、希少種が再生産しているかなど生物多様性保全に関わる情報を非侵襲的に得ることなどを可能にする。また、環境中のmRNAなどは生物の生理状態を反映すると考えられ、水産養殖環境における感染症の早期発見など、応用的な利用も可能であると考えられる。このように本研究では基礎生物学的にも応用生物学的にも重要な手法の開発に成功した。
すべて 2020 2019 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (16件) (うち国際共著 2件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (30件) (うち国際学会 7件、 招待講演 3件)
ECOSPHERE
巻: 10 号: 4
10.1002/ecs2.2628
120006624240
Environmental DNA
巻: - 号: 1 ページ: 1-10
10.1002/edn3.6
120007002615
Ecological Resaerch
巻: 24 号: 1 ページ: 237-242
10.1111/1440-1703.1018
120006767919
Freshwater Science
巻: 37 号: 2 ページ: 307-314
10.1086/697542
120006604618
海洋と生物
巻: 40 ページ: 3-8
巻: 40 ページ: 47-53
巻: 40 ページ: 17-22
巻: 40 ページ: 54-59
PLOS ONE
巻: 12 号: 4 ページ: e0176608-e0176608
10.1371/journal.pone.0176608
120006313617
Limnology
巻: 17 号: 2 ページ: 233-241
10.1007/s10201-016-0508-5
120006220788
兵庫県高等学校教育研究会生物部会
巻: 41 ページ: 2-5
環境技術
巻: 46 ページ: 624-629
巻: 46 ページ: 648-652
The Science of Nature
巻: 104 号: 11-12 ページ: 100-100
10.1007/s00114-017-1521-1
120006541929
Molecular Ecology Resources
巻: 17(6):e 号: 6 ページ: 63-75
10.1111/1755-0998.12690
Scientific Reports
巻: 7 号: 1 ページ: 14860-14860
10.1038/s41598-017-14978-6