研究課題
基盤研究(B)
植物免疫研究は食料増産に向けた重要研究領域であり、最初期過程である植物による病原体認識については重点的に解明されているが、植物免疫応答が最終的にどのように病原体に作用して感染を抑制するかについてはほとんど解明されていない。本研究ではウイルスに対する主要な植物免疫応答として代表者らが見出したレクチン抵抗性を対象とし、高度に制御されたin vitro実験系を採り入れ、ウイルス感染阻害の作用点を明らかにした。さらに得られた知見をもとにレクチン抵抗性が効果を発揮するウイルス効果範囲を解明し、実用作物においてもレクチン抵抗性がウイルス病防除に寄与することを見出した。
植物免疫に関する基礎研究を実用的なウイルス耐性戦略に結びつけるためには、防御応答が具体的に病原体をどのように排除しているかの解明が最も重要であるが、技術的・材料的な制約からその作用点はほとんど解明されていない。本研究では植物ウイルスに対するレクチン抵抗性の作用点を解明し、さらにその知見を応用して実用作物において高度なウイルス抵抗性系統を作出した。これらの成果はこれまでブラックボックスであった植物免疫応答作用点の解明を通じて、新たな植物ウイルス耐性戦略確立に向けた知的・技術シーズを生み出すものであり、学術的・社会的意義が極めて高い。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 8件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (20件) (うち国際学会 4件、 招待講演 5件)
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