研究課題/領域番号 |
17H03796
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
芦内 誠 高知大学, 教育研究部総合科学系生命環境医学部門, 教授 (20271091)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 超広域環境微生物 / 環境適応因子 / ポリγグルタミン酸 / レアメタル(レアアース)バイオロジー / バイオツール化 |
研究成果の概要 |
巨大菌と納豆菌のPGA合成遺伝子発現制御を担う非翻訳領域に着目した計算化学分析を進めてきた。巨大菌には、グローバルレギュレータの中でも最上位に位置するDegU認識部位と近接するリボスイッチ様構造を含む特殊な塩基配列が存在する。そこで、該調節領域(Cap/5’-UTR)の高次機能や構造に対するレアアースの影響(減衰機構の解除や重希土元素に対する選択性等)を精査するため、阻害PCR法を考案した。また、DegUについては「ゲルシフトアッセイ」で解析を進めた。結果、非生物的金属種(Dy)と翻訳後修飾された該タンパク質(DegU~P)の組み合わせで特定のDNA配列との結合挙動が制御されることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
堆肥から深海底までの地球環境に高度の適応した土壌細菌“巨大菌”にレアアース(特にジスプロシウム)を与えつつ培養すると、優位に増殖速度が増加することに加え、PGAと呼ばれる有用バイオポリマーの生細胞当たりの生産能まで増大するという画期的な応答現象を発見した。レアアースは重金属であることから、生物応答に関しては毒性や代謝抑制ありきの解析に焦点が絞られる中、本発見は生物と重金属の新たな接点に焦点を当てる千載一遇の機会と理解した。本研究成果は遺伝子発現制御を司る新たな構造モチーフの発見を介した基礎分子微生物学の発展に繋がるとともに、有価レアアースの高感度識別や探索に向けた応用展開にも期待が持てる。
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