研究課題/領域番号 |
17H03820
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
山地 亮一 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00244666)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | ビタミンA / レチノイン酸 / レチノイン酸受容体 / 骨格筋 / 肥大 / 分泌タンパク質 / トランスグルタミナーゼ2 / mTORシグナル / 全トランスレチノイン酸 / 分子栄養学 / トランスグルタミナーゼ 2 / β-カロテン / 筋管細胞 / 栄養生化学 / マイオカイン |
研究成果の概要 |
ビタミンA前駆体のβ-カロテンを摂取したマウスではレチノイン酸受容体(RAR)γの活性化を介して肥大を伴ってヒラメ筋の重量を増加させた。筋管細胞ではATRAはRARγ依存的にトランスグルタミナーゼ2(TG2)の発現を増加させ、TG2は細胞外に分泌された。β-カロテンを摂取したマウスにおいてもRARγ依存的にTG2の発現は増加した。細胞外TG2はGPR56を介してmTORシグナルを活性化し、タンパク質合成を促進し、筋管細胞を肥大させた。TG2を腹腔内投与したマウスではヒラメ筋重量が増加した。これらの結果からRARγ依存的に発現するTG2が分泌因子として筋肥大に寄与することが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨格筋の量的・質的な維持・増加を食品成分により調節することは生涯自立した健全な生活をおくるための対策となる。β-カロテンを含むカロテノイドの血中濃度が高い高齢者では歩行速度が速く、筋力も強いが、分子機構は不明であった。本研究で見出したRARγ依存的に発現するTG2が分泌因子として筋肥大に寄与することはビタミンAの新規な機能の解明であり、学術的価値は高い。またβ-カロテンを含むビタミンA前駆体を活用して骨格筋の量的・質的な維持・増加を目指す食品成分や薬の開発への発展性も持ち、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)やメタボリックシンドローム(代謝性症候群)への対応策にもなり、社会的意義も高い。
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