研究課題/領域番号 |
17H03828
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
森林科学
|
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
楢本 正明 静岡大学, 農学部, 准教授 (10507635)
|
研究分担者 |
水永 博己 静岡大学, 農学部, 教授 (20291552)
飯尾 淳弘 静岡大学, 農学部, 准教授 (90422740)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
|
キーワード | 幹呼吸 / 光合成 / 樹液流 |
研究成果の概要 |
ブナ科13種の当年生枝は葉と比較して低いものの光合成能力を有していた。ブナについて1年生を含む枝の光利用効率の測定からも、葉と同程度の量子収率が確認され、若齢の非同化器官での光合成機能が明らかとなった。一方、ブナの幹におけるCO2放出速度の日変化では、樹体温度だけでなく、樹液流による溶存CO2輸送の影響が示唆されたが、樹皮下の光合成による影響は小さいと推測された。しかしながら、幹表面におけるクロロフィル蛍光測定からは効率は高くないものの光利用が確認された。 熱帯季節林の31種を対象とした幹CO2放出速度の測定では、幹表面の形態的特性が幹CO2放出を制限する要因のひとつであることが推察された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生態系の炭素循環メカニズムを明らかにする上で、非同化器官におけるCO2動態は重要な意味を持つ。葉における光合成機能と比較して、情報の少ない非同化器官を対象としたCO2動態に関連する本研究は、個体の成長や生態系の炭素循環を理解するための貴重なデータとなる。幹CO2動態に関する、樹皮の形態的特性の影響、幹表面を対象としたクロロフィル蛍光測定は、樹木の持つ生理生態的機能のメカニズム解明に貢献できる。
|