研究課題/領域番号 |
17H03862
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
萩原 篤志 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(水産), 教授 (50208419)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2017年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 養殖 / 種苗生産 / 餌料生物 / ワムシ類 / カイアシ類 / 遊泳行動 / 生理活性物質 / 仔魚 / 水産種苗生産 / ワムシ / 水産学 / 行動学 / 養殖学 / 水産餌料生物 / 増養殖学 |
研究成果の概要 |
有用海産魚類の種苗生産において初期餌料生物として用いられるワムシ類を対象とし、本分類群の遊泳行動を活性化することにより、これを摂餌する仔魚の健康度向上に繋げることを目的とした。マサバのアラを餌料源(FWD)とした場合、ワムシの最高到達密度が1190個体/mLとなり、栄養強化を行わなくてもDHA、EPA含量は仔魚の必須レベルを満たした。市販のプロバイオティクスの添加によってさらにワムシ密度が上がり、遊離アンモニアや有害細菌の増加を抑えて安定的な培養が可能であった。このときワムシの平均遊泳速度も25-58%増加した。FWDで培養したワムシを給餌したところ、キス仔魚の成長が早くなる傾向がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通じて、栄養状態が良いワムシは、悪環境からの逃避の際に、通常とは異なる大変活発な行動を示すことが明らかになってきた。カイアシ類やミジンコのように、ワムシも不規則で複雑な遊泳行動を示すようにでき、天然餌料に匹敵する餌料価値を付加することが可能と考えられる。世界人口の増加と食料不足が顕在化し、栄養価に優れた魚介類養殖への期待が高まっている。途上国を中心として海面養殖への期待は大きいが、稚魚の生産コストが高いため、普及が遅れている。本研究の経過で付随的に開発に成功したワムシの低コスト培養技術は、途上国の海水養殖の普及に大きく役立つものである。
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