研究課題/領域番号 |
17H03865
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 公益財団法人目黒寄生虫館 |
研究代表者 |
小川 和夫 公益財団法人目黒寄生虫館, その他部局等, 館長 (20092174)
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研究分担者 |
脇 司 東邦大学, 理学部, 講師 (50775963)
白樫 正 近畿大学, 水産研究所, 准教授 (70565936)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | 住血吸虫 / クロマグロ / 生活環 / 中間宿主 / 寄生虫 / 養殖 / 住血吸虫症 / フタエラフサゴカイ / スポロシスト / 対策 |
研究成果の概要 |
2017年6月から毎月、クロマグロ養殖場の生け簀ロープなどに生息する中間宿主フサゴカイ類を調べた結果、寄生は夏に起こり、冬には新たな寄生は起こらないという季節性を確認した。生け簀構造物のフサゴカイ類を駆除したところ、その後は非感染個体のみが見いだされたことから、中間宿主駆除が新たな防除法として有望である可能性が示された。自然感染ゴカイから得たスポロシストを注射することによって、無感染ゴカイ体内でスポロシストを増殖させることに成功した。中間宿主ゴカイのin vivo培養系の確立によって、実験感染系でスポロシスト期の維持や発育・増殖の観察が可能となり、本種の増殖について基礎的知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クロマグロ養殖場で発生するカルジコラ属住血吸虫による寄生虫病は産業的被害が大きい。駆虫剤が水産用医薬品として承認されたが、根本的な対策となっていない。そこで、予防法の開発を目指した。中間宿主ゴカイにおける感染時期が明らかになり、養殖場から中間宿主を駆除することがクロマグロにおける寄生を予防することにきわめて有効であるという結果も得られた。一方、自然感染ゴカイから得た住血吸虫のスポロシスト期幼生を無感染ゴカイに接種する人為感染にも成功した。感染ゴカイを維持することによって、これまで知見の乏しかった中間宿主内の住血吸虫の発育や増殖が実験室内で観察することが可能になった。
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