研究課題/領域番号 |
17H03872
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
|
研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
高橋 肇 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (40413116)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
|
キーワード | ノロウイルス / リゾチーム / 不活化法 / 加熱変性リゾチーム / 不活化 / 食品微生物 / 肝炎ウイルス |
研究成果の概要 |
先の研究において、申請者らは加熱変性したリゾチーム(DL)に抗ノロウイルス効果があることを発見した。リゾチームは細菌に作用する溶菌酵素であるが、加熱変性することによりペプチドとしての作用を持つようになり、これがウイルスを不活化すると考えている。本研究では、DLによるノロウイルス不活化機構とその応用性について研究を行い、加熱変性時のpHとウイルスの不活化能との関係を明らかにし、ペプチド中の任意のアミノ酸を置換することで効果が変化することも見出した。また、塩溶液中で凝集するという特徴がDLの応用の妨げとなっていたが、シクロデキストリンを利用することで溶解性を改善し、幅広く応用が可能となった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではペプチドとして働くリゾチームの性質に着目し、リゾチームの加熱条件とノロウイルスに対する不活化効果の関係、不活化効果が高くなる変性条件、また、製剤化を目指し加熱変性リゾチームの溶解性の向上など様々な項目について研究を行ってきた。 結果、様々な水系感染症ウイルスへその用途を示すことができ、食品製造の現場で使用可能な新たなウイルス不活化剤の開発へとつなげることができた。さらに、養殖や畜養、食品原料の洗浄など新たな応用法となりうることも示した。また、活性部位を同定し、効果増強が可能な方法を見出したことにより、安定的にペプチド製剤として生産できる可能性も示すことができた。
|