研究課題/領域番号 |
17H03904
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
動物生産科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉村 幸則 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (10167017)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | ニワトリ / 消化管 / 自然免疫 / プロバイオティクス / ワクチン / 抗菌ペプチド / ニワトリ雛腸管 / βディフェンシン / 炎症性サイトカイン / Toll様受容体 / 感染防御 / 炎症 |
研究成果の概要 |
本研究は、ヒナ消化管に自然免疫機能が形成されていることを明らかにし、ワクチンやプロバイオティクスでこの機能を強化できる可能性を追究することを目的とした。消化管では微生物を認識するToll様受容体(TLR)と抗菌ペプチド発現は孵化時に高く、その後に減少することを示した。これらの発現は腸管微生物の影響を受け、プロバイオティクスの給与で変動することを明らかにした。さらに、腺胃では、ニワトリ伝染性気管支炎ワクチン接種により一部のTLRや抗菌ペプチドの発現が高く保たれた。以上、ヒナ消化管には自然免疫による感染防御系が形成されており、ワクチンやプロバイオティクスによりこれを制御できる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、感染リスクが高い臓器の1つであるヒナ消化管の自然免疫による感染防御機能を解明して、これを強化することを目指したものである。ヒナでは適応免疫系が未発達で、母鳥からの移行抗体も成長に伴って減少するため、自然免疫の強化が期待される。本研究は消化管の自然免疫系の特性と、これに及ぼすワクチンやプロバイオティクスの影響の機構を示したことに学術的意義がある。これをもとに、より有効なワクチンや生菌剤を開発できれば、ヒナの健康を守り、最大限の生産性を発揮させることができるという社会的意義がある。鳥類の自然免疫を強化する方策として確立されれば、全身性の感染予防技術を開発できるという波及性も期待できる。
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