研究課題/領域番号 |
17H03940
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
昆虫科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 雅京 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (30360572)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 性決定 / 性分化 / エクダイソン / doublesex / dmrt遺伝子 / Masculinizer / long-non-coding RNA / DMRT遺伝子 / TALEN / CRISPR/Cas9 / 胚致死 / 昆虫 / シグナル伝達 / 遺伝子 / 発現制御 / 発生・分化 / 性ホルモン / カイコ / ホルモン |
研究成果の概要 |
本研究課題では、昆虫の代表的なステロイドホルモンとして知られるエクダイソンが、昆虫の性分化の制御に関与するか否か、また、関与するのであれば、その作用機序はいかなるものであるか、という点を明らかにすることを目的としている。本研究成果により、昆虫性分化のマスター制御遺伝子であるdsxの精巣における発現がエクダイソン濃度依存的に上昇することが判明した。免疫組織化学による発現部位解析、ゲノム編集による表現型解析、エンハンサー解析の結果から、内部生殖器の雄化はdsxだけでは説明できず、その同族遺伝子であるdmrt93Bが必要であること、エクダイソンの応答にもこの遺伝子が関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、内部生殖器の性分化がdsxだけでは説明できず、その同族遺伝子dmrt93Bが内部生殖器の雄化にとってより重要な働きをもつことを明らかにできた。これは、昆虫性分化のマスター制御因子であるとのこれまでの見解に一石を投じる発見と言える。dsxの精巣における発現がエクダイソン濃度依存的に上昇することを明らかにすると共に、この過程にdmrt93Bが関与するという新たな知見をもたらしたという点でも学術的価値が高い。また本研究では長年謎であった、雄化因子MASCがdsxの雄型アイソフォームの産生を制御する分子機構を解明し、性決定研究にブレークスルーをもたらしたという点で学術的意義が高いと言える。
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