研究課題/領域番号 |
17H03942
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
昆虫科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田中 利治 名古屋大学, 農学国際教育研究センター, 客員教授 (30227152)
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研究分担者 |
中松 豊 皇學館大学, 教育学部, 教授 (00456617)
千葉 壮太郎 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (70754521)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | 寄主特異性 / ポリドナウイルス / 寄主免疫 / 生体防御反応 / 共生ウイルス / 類似性 / 相違性 / 昆虫の免疫系 / 顆粒細胞 / フェノール酸化酵素 / 寄主制御 / 細胞性生体防御反応 / プラズマ血球 / hyperspread cell / 内部寄生蜂 / polydnavirus / リン翅幼虫 / 血球細胞 / 内部寄生バチ / 血球 / 包囲作用 / メラニン合成 / Cotesia kariyai / 細胞接着 / prophenoloxydase |
研究成果の概要 |
重要害虫のアワヨトウ幼虫に寄生し、個体群制御に重要な役目を果たす寄生バチ2種が持つ共生ウイルスの類似性と相違性を明らかにし寄主特異性に関与する遺伝子の候補を特定した。寄主血球に感染し、発現したPDV遺伝子に着目、若齢のみ(Cr)と終令まで寄生できる(Ck)2種間で、未感染血球と比べてdown-regulateまたはup-regulateされた遺伝子数に違いが見られた。さらにシグナル伝達系を阻害する脱リン酸化酵素やクロマチン機能の制御や転写制御に関するBEN-domainが多く発現していることをqRT-PCRを使って確かめた。2種間で相同性が低い遺伝子は、それぞれのハチの特異性を示していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大発生によりイネ科作物に大きな被害を及ぼす重要害虫であるアワヨトウは、通常は寄生バチ等で個体群数が制御されている。最近の気候変動の影響により寄主であるアワヨトウは大発生を引き起こす危険性も持つ。寄生バチと寄主間相互作用の解析から寄主特異性の仕組みを分子生物学的視点からの解明により、生態系におけるバランス維持の仕組みの解明につながり、安全で持続的な農業を確保するために重要な意味を持つ。また寄生バチの卵が、寄主体内で生育するために必要なポリドナウイルスによる寄主免疫系の制御機構に関与する遺伝子の分析で、寄主特異性に関与する遺伝子を特定し、人に害を持つウイルスの制御方法の研究にも大きく貢献できる。
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