研究課題/領域番号 |
17H03947
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
昆虫科学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
徳田 誠 佐賀大学, 農学部, 准教授 (60469848)
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研究分担者 |
笠原 博幸 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (00342767)
鈴木 義人 茨城大学, 農学部, 教授 (90222067)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2017年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 昆虫 / 植食性 / 虫えい形成性 / オーキシン / サイトカイニン / 進化 / 節足動物 / ゴール形成性 / 植物ホルモン / ゴール形成 |
研究成果の概要 |
陸生節足動物におけるオーキシンとサイトカイニンの内生量を分析し、祖先形質の復元により、植物ホルモン合成能獲得の起源の推定を試みた。オーキシンは分析したすべての陸生節足動物分類群において確認された。一方、サイトカイニンiP、tZのうち、tZは昆虫綱においては無翅昆虫,旧翅類,多新翅類でほぼ認められず、準新翅類と完全変態昆虫でのみ、一定量以上のの内生量を持つ種が確認された。過去の形質を復元した結果、tZ合成能は準新翅類と完全変態昆虫とが独立に獲得したことが示唆された。以上より、オーキシンが昆虫類でなんらかの機能を有していること、tZ合成能の獲得がゴール形成性の進化と関連していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昆虫は生物界最大の分類群であり、現生昆虫のうち約半数は生きた植物を食物源とする植食性である。近年の研究から、一部の昆虫は体内で植物ホルモンを合成する能力を有していることが明らかになった。本研究では、昆虫における植物ホルモン(オーキシンやサイトカイニン)合成能獲得の起源を明らかにし、それが植食性や虫えい形成性の進化に果たした役割を洞察することを目的として実施した。その結果、陸生節足動物は基本的に一定濃度以上のオーキシンを有していることや、一部の昆虫のみがサイトカイニンを保持していることなどが判明した。一連の結果から、サイトカイニン合成能の獲得が虫えい形成性の進化と関連していることが示唆された。
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