研究課題/領域番号 |
17H04000
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
創薬化学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
樋口 恒彦 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (50173159)
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研究分担者 |
梅澤 直樹 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 准教授 (40347422)
久松 洋介 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 講師 (80587270)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 化学発光 / 分子内水素結合 / 設計原理 / アミド / 1,2-ジオキセタン / pH / 反応速度 / 反応機構 / 電子供与性 / 置換基効果 / センサー分子 / フェノール / プローブ / pH依存性 / pHプロファイル / 蛍光 / 熱安定性 / 有機合成 / 7-ヒドロキシクマリン / 生理的条件 / バイオプローブ / ケミカルバイオロジー / 生体イメージング / 医薬分子設計 |
研究成果の概要 |
化学発光分子の中で、酵素活性等に応答できるものの多くはフェノキシドの生成を引き金にするため、中性条件ではほとんど発光しないことが課題であった。本研究では、フェノール性水酸基のオルト位に分子内水素結合を与えるアミド基を配置し水酸基のpKaを低下させることを着想した。対応する分子Aを合成しその発光に関するpHプロファイルを計測することで、アミド基のない化合物Bより酸性側に移動し、中性条件で発光可能であることが確認できた。また、時間当たりの発光強度がAがBの30倍大きい特徴も有していた。AのN-HをN-Meに変換しNH-O水素結合を形成しないものではBに近い性質を示し、水素結合の効果を明確に示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、AMPDのフェノール性水酸基のオルト位にアミド基を導入することにより、化学発光のpHプロファイルを生理的条件に有利な方向にシフトさせることができることと、反応速度を格段に高めることが明らかになった。反応速度を高めることにより、化学発光の時間分解能を高めることができる利点となると考えられる。分子内水素結合が反応を大きく促進するという知見は、AMPDが2分子に分解したあとの電子移動が律速であることを示唆する。さらに、アミド基導入が化合物の熱安定性を高める効果も見られた。本研究の成果は、今後のジオキセタン型化学発光プローブの設計原理の一つとして応用されることが期待される。
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