研究課題
基盤研究(B)
5年前の2017年の申請書にはGirdinノックアウトマウスがモデルとするてんかんには爆発的なエネルギー放出の事象が見られることから興奮ニューロン軸索末端でのエネルギー溜め込みが初期原因ではないかと書いた。しかし5年間の研究で、この仮説を強く支持する証拠は得られず、むしろ純粋な抑制ニューロンリニエージの1つの限定ノックアウトマウスで海馬硬化を伴う側頭葉てんかんのヒストロジーと強直間代発作が再現性をもって発生したのでGirdinノックアウトマウスの根本原因は、ある特定の抑制ニューロン集団の欠乏が初期原因であるというのが最終結果であった。
5年間貴重な科学研究費を提供いただいたことで、てんかん原理の基礎にある脳の組織学的研究、ビデオによるマウスてんかん解析の基礎作りと発展、そして脳波による強直間代発作と発作間欠期のスパイク解析の薬物効果解析への応用をすることができたため、現在すべてを発表する論文執筆中である。5年間の研究では、創薬産業への貢献のほか、てんかんによる中枢性脱力(central hypotonia)、膀胱子宮腸管が収縮力を失うvisceral myopathy様症状の研究にも派生的成果を挙げ、日本てんかん学会では招待されて講演を行った。論文発表後は、さらにてんかんの本質や原理に特化した研究を行っていく。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 4件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)
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