研究課題/領域番号 |
17H04114
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
古江 秀昌 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20304884)
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研究分担者 |
神野 尚三 九州大学, 医学研究院, 教授 (10325524)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | 疼痛 / 鎮痛 / 慢性化の機構 / 脳 / 神経機構 / 情動 / 神経生理学 / 脳機能 / 生理学 / 痛覚回路 / シナプス |
研究成果の概要 |
本研究では痛みの情動的側面と密接な関連を持つ辺縁系、古・原皮質の主要な脳領域として前帯状回と、ヒトなど高等動物で特に発達している高次脳機能を司る新皮質、体性感覚野に着目して基礎神経生理学的研究を遂行した。これら異なる領域におけるニューロンの電気生理学的特徴や生理的な感覚刺激に対する応答特性を解析すると、体性感覚野では触刺激など非侵害性の刺激に応答する細胞が多く観察されたが、前帯状回では高閾値の機械的刺激に応答する細胞が観察された。前帯状回は新皮質からの影響は少なく、脳幹部脳賦活化系からの影響を強く受けるなど脳領域との連関を解析した。神経障害性疼痛モデルで異常を捉え、鎮痛機構の詳細を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経障害性疼痛モデルで見いだしたモデル特有の帯状回における持続する神経応答や、脳領域連関機構から明らかになった前帯状回の賦活化の機構は、疼痛の慢性化の機構のみならず神経生理学など基礎医学の発展にも重要と考えられる。また、in vivo標本やスライス標本を用いた統合的解析から見いだされた疼痛応答を抑制する機構の詳細など得られた基礎的成果は、痛みを主訴とする複雑な病態を理解する上で、また、既存の鎮痛薬にも未だ抵抗性を示す神経障害性疼痛に対する新規鎮痛法の開発や臨床応用研究を行う上で有用と思われる。
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