研究課題/領域番号 |
17H04152
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
松本 太郎 日本大学, 医学部, 教授 (50366580)
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研究分担者 |
李 ヨキン 日本大学, 医学部, 准教授 (30599048)
風間 智彦 日本大学, 医学部, 助教 (80525668)
中山 渕志 日本大学, 医学部, 助手 (40793401)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2019年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 脂肪細胞 / 変形性膝関節症 / 脱分化脂肪細胞 / 細胞治療 / 間葉系幹細胞 / 再生医学 |
研究成果の概要 |
現在、変形性関節症(OA)に対して間葉系幹細胞(MSC)の関節内注射が行われ、一定の有効性が確認されている。脱分化脂肪細胞(DFAT)は少量の成熟脂肪細胞から調製できるMSCに類似した多能性細胞である。本研究は、OAに対するDFAT細胞治療の可能性を検討した。その結果、DFATは炎症性サイトカイン刺激により免疫制御、抗炎症、軟骨保護に作用する遺伝子の発現が増加することや、滑膜線維芽細胞からの軟骨基質分解酵素の発現を抑制することを明らかにした。またOAモデル動物に対してDFAT関節内注射を行うと、軟骨変性を抑制できることを明らかにした。本研究によりOAに対するDFAT細胞治療の有効性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DFATは少量の脂肪組織から均質なMSC用細胞を大量製造できるユニークな技術である。OA患者からも安定的に調製できるため、既存のMSCなどの治療用細胞に比べ、安全性、コスト面で優位性が高いと考えられる。本研究はOAに対するDFAT細胞治療の有効性と推定される作用機序を初めて明らかにした。OAに対して行われている人工関節置換術は優れた治療法であるが、若年、中年OAでは推奨されず、またその侵襲性の高さから手術に踏み切れない患者も多く存在する。DFATを用いた細胞治療は、このようなOA患者に対する有効な治療戦略となる可能性がある。本研究成果は高齢化社会における健康寿命延伸に寄与するものと考えられる。
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