研究課題/領域番号 |
17H04154
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
里 直行 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 認知症先進医療開発センター, 部長 (70372612)
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研究分担者 |
津田 玲生 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 認知症先進医療開発センター, 室長 (30333355)
村山 繁雄 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (50183653)
櫻井 孝 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, もの忘れセンター, センター長 (50335444)
宮崎 早月 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60452439)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2017年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 肥満 / 糖尿病 / グリア / 遺伝子型 / 痴呆 / 神経科学 |
研究成果の概要 |
糖尿病がアルツハイマー病(AD)の危険因子である機序を調べるため、肥満・糖尿病合併ADモデルマウス脳の遺伝子発現を調べたところ、肥満・糖尿病合併ADモデルマウスに特有の遺伝子発現変化を認めた。さらにADの原因と考えられているβアミロイドは肥満・糖尿病マウスにおいて寿命を短くすることを見出し、そのメカニズムとしてミクログリアおよびアストロサイトの変容が認められた。またヒト臨床データを解析することにより、糖尿病による認知機能低下がAPOE遺伝子多型に依存すること、すなわち、APOE4の人よりAPOE2やAPOE3の人のほうが糖尿病による認知機能の低下が顕著であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化社会が進み、認知症、特にADが問題となっている。しかし、βアミロイドを標的としたADの治療薬の開発が難渋している。我々は肥満・糖尿病合併ADモデルマウスの脳内の遺伝子発現や細胞特異的な変化を見出し、それらが新しい治療標的となる可能性を見出した。今後、本研究を継続・発展させることにより、画期的な認知症治療法の開発が期待される。また糖尿病による認知機能低下がAPOE遺伝子型に依存するという臨床的に意義のある知見も見出した。認知症におけるAPOEといった先天的因子と肥満・糖尿病といった後天的因子の交互作用は、学術的にも社会的にも意義のある重要な学問領域であることを提示した。
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