研究課題
基盤研究(B)
我々はこれまで膵β細胞機能維持にオートファジーが重要な役割を果たすことを明らかにした。しかし、2型糖尿病で認められる後天性のオートファジー不全が膵β細胞不全の原因となっているかは明らかでない。そこで、今回、後天的に膵β細胞のオートファジー不全を誘導するマウスを作製しそのマウスの糖代謝を検討した。その結果、オートファジー不全の数週にわたる継続が膵β細胞不全を引き起こすことを明らかとした。さらに、膵α細胞におけるオートファジー不全は糖代謝異常に直接関与しないこと、最近同定されたマイトファジーに必須な分子Atg32の哺乳類ホモログであるBCL2L13は膵β細胞機能維持に関与しないことを明らかにした。
我々の研究グループは、膵β細胞におけるオートファジー機能不全が膵β細胞機能不全に関与することを世界に先駆けて解明し、この分野における世界のリーダー的立場にいる。本研究はこれまでの研究を継承し、膵β細胞機能不全とオートファジー機能不全の一端を解明した。本研究の結果は、2型糖尿病における膵島不全の病態解明に貢献し、新規糖尿病治療薬の分子標的の発見につながる可能性がある。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 5件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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