研究課題
基盤研究(B)
CRISPR gRNAライブラリー、あるいは骨髄腫細胞由来のcDNAを用いたスクリーニングにより、骨髄腫細胞におけるintegrin β7の恒常的活性化を惹き起こしている分子のスクリーニングを行ったが、候補となる分子は得られなかった。しかし我々は、骨髄腫細胞の大きな特徴である小胞体ストレスをツニカマイシンあるいはタプシガルギンで誘導してやることによりインテグリンβ7の活性化が誘導されることを見出した。これらの結果から、β7インテグリンでは生理的な活性化コンフォーメーションと異なる骨髄腫に特有のコンフォーメーションが存在するのではないかと考え、構造生物学者との共同研究を開始した。
β7インテグリンでは生理的な活性化コンフォーメーションと似て非なる「骨髄腫に特有のコンフォーメーション」が存在する可能性を示唆し、真の意味でがんと正常との間に蛋白質の“形”の違いがあるかもしれないという新しいコンセプトを提示することができた。今後このコンセプトを検証し、正しいことが実証できれば、他の様々ながんにおいて様々な蛋白質のがん特異的なコンフォメーションの存在が同定できる可能性が広がり、新たながん治療の開発に役立つ可能性がある。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)
Cancers
巻: 11 号: 12 ページ: 2024-2024
10.3390/cancers11122024
130007496853